2021.12.08 フィリピンのライフスタイル
外国人労働者にも使える農業の助成金をご紹介!
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農業全体の労働人口は減少傾向にあり、今後も人材確保の難航が予想される職業のひとつです。
そのため近年では人材不足解消のために、外国人労働者を雇うケースも増えてきています。
これから農業をはじめる方は、外国人労働者雇用の検討も人材確保のための選択肢として十分あり得ます。
農業を開始する場合は国からの補助金を受け取れる可能性があります。
外国人労働者を雇う際にも活用できる補助金もあるので、事前に知っておくとお金の使い方を事前に計画できます。
どんな補助金が存在し、どのような場合どんな人や物が対象になるのか、この記事で種類と特徴を確認してみましょう。
農業のスキルを持った外国人労働者は増えている
近年は農業の高いスキルを持った外国人労働者が、日本で働くケースが増えてきています。
2019年にはじまった「特定技能制度」にも農業の項目があるため、実は雇用前から農業のスキルを保有している外国人労働者が存在するのです。
例えば特定技能1号の外国人労働者は、耕種農業や畜産農業に関する作業を務められるため、即戦力として働いてもらうことができます。
特定技能がなくても、母国の生活で学んだ農業の知識や技術を持つ外国人労働者は多いので、従業員として雇うことにメリットが見出せます。
農業の従業員を募集しても人が集まらないときや、自分だけでは仕事が回らなくなってきたときには、外国人労働者を受け入れることもひとつの選択肢として十分考えられます。
しかし、農業をはじめる際には多くの資金が必要になるため、従業員や外国人労働者を雇うほどの余裕がないケースもあります。
そこでおすすめされるのが、農業の仕事をしている事業者を対象とした補助金です。
補助金も種類がいくつかあり、各条件を満たすことで農業に関する補助金を受け取れるので、必要経費をカバーできます。
外国人労働者の雇用時に利用が検討できる補助金もあるため、事前に情報を集めて積極的に活用していくことがおすすめです。
外国人労働者の雇用にも使える農業の助成金
農林水産省や厚生労働省は、農業事業の経営時に使える税制優遇制度、融資制度、補助金制度を実施しています。
新規で農業をはじめる際には、これらのサポートを上手に活用し、コストカットおよび営業資金の確保を進めるのがポイントです。
例えば以下の農業の補助金制度では外国人労働者も対象となっているので、外国人を雇用する際には検討してみましょう。
雇用就農者育成(独立支援タイプ)
雇用就農者育成(独立支援タイプ)は、新規就農者を雇用する際に、農業生産に関する技術やノウハウを学ぶための研修費用を支援してもらえる制度です。
農業に関する知識やスキルがない人を雇う場合、どうしても最初は研修期間を設けて仕事を学ぶ時間が必要です。
その研修期間にかかる費用をカバーできる支援制度なので、新規従業員を雇う場合には雇用就農者育成(独立支援タイプ)の利用がおすすめされます。
雇用就農者育成(独立支援タイプ)では、最大で年に120万円の支援を受けられるのが特徴です。
期間は最長2年となり、障害者、生活困窮者、刑務所出所者などを新規で雇う場合にはプラスで年に30万円の補助金が追加されます。
定住している外国人労働者(永住権のある外国人かつ在留資格を持つ人)の場合には、日本語研修を受けるテキスト費用などを、研修生1人当たり月額上限3万円(最長6ヶ月)支給されます。
新法人設立支援タイプ
新法人設立支援タイプは、独立や経営継承のために農業法人を設立する際に、新規就農者を雇用して研修を行う場合に利用できる補助金制度です。
補助金の額は1~2年目が年に最大120万円、3~4年目は年に最大60万円と分けられており、期間は最長4年間です。
こちらも雇う人材が障害者、生活困窮者、刑務所出所者などの場合には、年に30万円がプラスで支給されますが、期間は最初の2年間のみとなっているので注意が必要です。
こちらも定住している外国人が研修対象になる場合には、1人当たり上限3万円/月の助成金が最長6ヶ月間支給されます。
農業の補助金制度は他にどんなものがあるの?
農業に関する補助金制度は多数あり、さまざまなシーンで経済的な支援を受けることが可能です。
以下からは、主にこれから農業をはじめたい人におすすめの補助金制度を紹介します。
農業次世代人材投資資金(経営開始型)
農業次世代人材投資資金(経営開始型)とは、45歳未満の人が農業の研修を受ける場合、都道府県から最長で5年間補助金を受けられる制度です。
年間では最大150万円、5年間のトータルで最大750万円の補助金が受け取れるので、農業の経営開始時に必要な経済的負担を軽減できます。
農業をはじめたばかりの段階では、なかなか収入が安定しないこともあるため、農業次世代人材投資資金(経営開始型)を利用して資金を確保するのがおすすめです。
農業次世代人材投資資金(経営準備型)
農業次世代人材投資資金(経営準備型)とは、農業を行うために必要な技術を学ぶ研修費用を補助してもらえる支援制度です。
45歳未満で農業をはじめる人が対象となり、都道府県等から最長2年間、年間150万円の補助金が受け取れます。
しっかりと研修を受けて、農業に関するスキルを身につけた上で経営をはじめたい人は、こちらの補助金制度を利用してみましょう。
次世代経営者育成タイプ
次世代経営者育成タイプとは、雇用した人材を次の経営者として育成するために、農業法人や別の法人へ派遣して研修させる際に利用できる補助金です。
補助金の支援額は最大で月に10万円で、期間は最長2年間となっています。
既に農業を展開していて、事業を継続するために人材を雇う場合には、こちらの補助金制度が役立つでしょう。
経営体育成支援事業
経営体育成支援事業とは、農業に必要な設備を充実させたい時に利用できる補助金制度です。
例えば農業用の機械を購入する場合、こちらの制度を使うことで購入費用の1/3を補助してもらえます。
特に農薬を配布するためのドローンなど、新技術を使った農業器具の導入に関しては優遇枠を作って対応しているので、最新機器の活用が検討されるでしょう。
そのほか、ビニールハウスや農地の改良や補修にかかる費用も、かかった金額の1/2、最大4,000万円まで補助されます。
担い手確保・経営強化支援事業
担い手確保・経営強化支援事業とは、農産物を海外に積極的に輸出する事業や、農業経営の発展を意欲的に進めようとする事業者を対象に、農業用機械や施設の導入を支援する制度です。
個人では1,500万円、法人だと3,000万円までを上限に支援を受けられるので、農業機器をまとめて揃えたい場合に利用が検討されます。
こちらの補助金制度にも優先枠があり、ロボット、AI、IoTなどの「スマート農業」に関する機器の導入には、重点的な支援が実施されます。
外国人労働者を雇う場合、その関係性から海外への進出も視野に入ることが多いので、補助金の申請を行ってみましょう。
まとめ
農業をはじめたい人に対して、国はさまざまな支援制度で補助金を給付しています。
人材確保のために外国人労働者を雇いたいけど資金が足りない、農業機器が揃えられなくて業務の効率が上がらないといったときには、各種補助金の利用を検討してみてください。
コロナウィルスの影響によって、ここ数年は外国人労働者の確保がさらに難しくなっています。
事前に補助金制度の知識をつけて、外国人を日本で雇用できたときにスムーズに研修や支援を受けさせられる環境を作っておくことがおすすめです。
株式会社アドバンスドエンジニアリングでは、特定技能を持つ外国人労働者の紹介事業を行っています。
人手不足にお困りの場合には、ぜひ一度お問い合わせください。
https://advanced-e.com/service/international/
参考URL:https://www.be-farmer.jp/assets/file/farmer/file_original/r02_3_ind_boshu.pdf?d=20200814084955
https://www.be-farmer.jp/assets/file/farmer/file_original/r03_2_boshu.pdf?d=20210510175247
https://ummkt.com/blog/181
https://agri.mynavi.jp/2019_01_28_56496/#:~:text=
https://www.maff.go.jp/j/kobetu_ninaite/n_pamph/attach/pdf/zeisei_hojyo-47.pdf